イシグロ株式会社 DXへの取り組み
1. DX宣言

イシグロ株式会社は、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する取り組みについて、プランおよび組織・体制に関する方針を定めました。
これまで当社は、商品を購入頂くお客様のご愛顧と、商品を提供頂くメーカー様のご厚意により、総合配管機材商社として、創業以来85年に渡り大きな発展を遂げてまいりました。
昨今、デジタル化の加速、サプライチェーンのグローバル化、そして持続可能性への関心の高まりなど、社会環境はかつてないスピードで変革しています。建築業界においても就業者人口の減少や高齢化に伴う技能継承、労働環境の見直しやカーボンニュートラルへの対応等、業界全体で取り組むべき様々な課題が山積しています。
このような激動の時代において、お客様に必要とされる商品・ソリューションの全てを提供し続けるために 当社は以下の5つの方針を掲げDXを推進していくことで、従来のビジネスモデルに固執することなくデジタル技術やビッグデータを最大限に活用しながらニーズに合わせた新たな価値を創出し、お客様や社会へのさらなる貢献を目指します。

2. 実現に向けた具体的戦略
つなぐ、ひろげる、暮らしと産業
イシグロ株式会社は『つなぐ、ひろげる、暮らしと産業』というスローガンのもと
DXに関する取り組みについてDXプランを作成いたしました。
デジタルを活用しながら、お客様や社会への貢献を果たしてまいります。
<DX推進の5つの方針>
- 01デジタルマーケティングの拡大と新規事業展開
- 02データドリブンな経営へのシフト
- 03人を活かしあう制度・環境の構築
- 04既存事業の標準化/効率化
- 05インフラ基盤の強化
ひろげる- 攻めのDX -
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デジタルマーケティングの拡大と
新規事業展開サービスを広げる
ECサイトのブラッシュアップ、MAツールの導入、MRO強化、BIM連携など
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データドリブンな経営へシフト
視野を広げる
BIツールの活用、利用データ基盤の見直し、AIを活用した予測分析データの活用など
つなぐ- 守りのDX -
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人を活かしあう制度・環境の構築
働く人をつなぐ
DX人材の育成、全社ITリテラシー向上、リモートワーク促進、スマートオフィス化など
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既存事業の標準化/効率化
培ってきた事業をつなぐ
業務のRPA化、ペーパーレス化、WMS稼働など
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インフラ基盤の強化
基盤をつなぐ
セキュリティ強化、ネットワーク帯域の強化、サーバー・ネットワーク監視の徹底など
3.DX推進体制およびDX人材育成
DX推進体制
当社は、DXの更なる推進のため、2022年度にDX推進本部を設置いたしました。
今後、DX推進本部のはたらきかけのもと各本部それぞれがDXを推進してまいります。

DX人材育成
社内にDXスキル認定制度を設けます。DX推進本部が主体となって既存社員のリスキリングを推進、併せて新人教育にも盛り込み、全社のDX人材育成に取り組みます。
DX人材育成のためのDXスキル社内認定制度

4. 戦略達成に向けた取組と指標
1. デジタルマーケティングの拡大、新規事業展開
ECサイト上のアクセス情報や購買データを収集・分析するためにアナリティクスツールを活用します。取得したデータをMAツールと連携させることで属性や行動履歴に基づいた最適な情報配信やキャンペーン施策実施を自動化し、デジタルマーケティングの拡大を進めてまいります。
MRO連携やBIM連携を強化し、サプライチェーン全体でのデータ活用を促進します。サプライチェーン全体でのデータ共有によって情報の可視化を進め、データに基づいた意思決定、業務プロセスの改善、サプライチェーン全体の最適化などを促進します。
また、販売先のお客様・購買先のお客様にとって業務効率化、コスト削減、満足度の向上に繋がるようEDI連携を強化し取引の電子化を拡大してまいります。
具体的な指標
2025年度末目標 | 全取引に占める各電子率を 30%まで拡大 |
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2. データドリブンな経営へのシフト
経営判断の迅速化と業務効率化を目的とし、データに基づいた意思決定を推進いたします。
具体的には、販売管理システムから販売情報や顧客情報を集約する他、ソフトフォンの通話情報など、社内のITツールからデータを収集し集約します。集約したデータはBIツールで可視化し、経営層や各部門がリアルタイムに状況を把握できる環境を構築することで、データに基づいた客観的な判断を実現し、迅速な意思決定や的確な業務改善に繋げます。
また、社内のDX人材育成制度によりデータ分析技術者を育成し、各本部のデータ活用を推進いたします。
3. 人を活かしあう制度・環境の構築
DXスキル社内認定制度を設け、DXスキル標準(DSS-P)水準の人材育成を進めます。人材育成プログラムの改善や新たな研修制度の導入などを実施しながら現場主導のDX人材育成を促進することで、全社的なDX化を加速させ社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を構築し、全体の成長と発展を目指します。
また、以下の指標を掲げ、進捗を把握しながら継続的な人材育成に取り組みます。
具体的な指標
2025年度末目標 | DXビギナー: 対象従業員の 100% (PC配布従業員) |
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4. 既存事業の標準化/効率化
本部ごとにDXスキル社内認定制度によってRPA推進者を育成し、RPAツール等による業務自動化・効率化を全社に展開することで、業務効率化、生産性向上、ヒューマンエラー削減などを実現します。
紙文書の削減、保管スペースの削減、紛失リスクの軽減、検索性の向上などを目的とし、電子契約システム、ワークフローシステム、クラウドストレージサービスの活用をしながら電帳法対応を含めたペーパーレス化を継続して推進します。
また、納品書や請求書についてお取引先様とのEDI連携を強化することで、ペーパーレス化、業務効率化、コスト削減、リードタイムの短縮などに繋げます。
5. インフラ基盤の強化
情報セキュリティ方針、情報管理規則に基づく情報セキュリティ対策を実施します。
サイバー攻撃による事業停止や情報漏洩を経営上のリスクとして認識し、
適切なセキュリティ基盤と組織体制を構築します。
主な情報セキュリティ対策は以下の通りです。
・エンドポイントセキュリティの強化(従業員使用の情報端末に対する安全策強化)
・ネットワークセキュリティの強化
・アカウントセキュリティの強化
・継続的なセキュリティ教育の実施
・情報漏洩対策